敦亀通信

高鷲開拓記念館

更新日:2020/12/09

 

12月6日(日)は飛騨路をドライブしました。県境を越える前に九頭竜道の駅へ立ち寄る。

この日が本年最終営業日であり来年4月までクローズされる。名物の母子恐竜はすでに倉庫へ格納されちょっぴりさみしさを感じる。お店で「たかす開拓記念館」のパンフレットを見つけた。戦時中、開拓団として岐阜県郡上市高鷲町から旧満州に渡り開拓に従事した人たちの資料を展示しているという。和泉村から小一時間で行け興味もあったので早速尋ねることにした。パンフレットの地図を頼りにR158を岐阜県方面に進み郡上市白鳥町を経由して北上し高鷲町に着く。目指す記念館はR156を北上し左に入った所にあった。広い駐車場には管理人さんのものと思われる車が1台だけ駐車していた。今日は休館日かもしれないな、、と思いつつ内部を眺めると電気が点灯している。「こんにちは」と声をかけてドアを開けると管理人さんが明るい声で挨拶してくれたので、早速見学することにした。記念館は2階建てで広さも十分で建設費も相当なものであろう。おまけに入場料は無料だから有難さを感じる。1943~1944年頃、満州開拓を夢見て当時の若者、壮年が入植した。

館内では、戦後に帰国した開拓者たちが経験した数多くの体験談を文書にまとめて展示してある。それらはすべて文字も大きく拡大されているので見学者が簡単に読めるようになっている。多くの人たちの体験記があったが、そこで述べられているのは進駐してきたソ連軍の略奪行為、現地の人たちの親切さについて述べているものが多かった。1階部分は当時の開拓者たちが使用した農具や身の回り品が展示されていた。中でも、懐かしさで見入ったものはマントと称され飾られていたが現在でも冬に着用するオーバー若しくはコートである。私も子供のころ大人が着ていたのを思い出す。人力と家畜の力ですべての仕事をやっていた戦前とトラクターが活躍する現代の農作業に今更ながら比べようのない相違を感じさせられた。