敦亀通信
西日本大災害
更新日:2018/07/10
気象台が「数十年に一度の豪雨が近づいています」、と何度もTVを通じて警告していたにも拘らず未曾有の被害となってしまった。西日本豪雨災害に遭われた地区の皆様には心よりお見舞い申し上げます。思い起こせば福井でも2004年7月17日~18日にかけて集中豪雨に見舞われた。もう14年も経ってしまったが、あの日のことは私の記憶から消えることは無いだろう。自然災害に対して、人間の力はかくも無力になってしまうのか、ということを今回新たに認識した次第である。梅雨前線は消えうせ、気象庁より梅雨明け宣言があり朝から猛烈な暑さである。災害地での復興作業は大変だろうと心配している。私も福井豪雨の時にボランティア活動で2日ほど復旧作業のお手伝いにいったことがある。真夏の太陽がジリジリ照付け、スコップを手にして堆積した泥を掬い取る作業はいつ終わるとも知れない。雪国育ちでスコップを使うことには馴れているが、スコップ一杯分の泥は雪の数倍になる重さである。流れる汗と果てしない重労働は作業する人たちの身体を苦しめるのである。本来ならば、数時間仕事して途中で冷たいドリンクが出されるのであるが、被災地ではその水が無いのである。おまけに仕事は今日一日だけでは到底終わらない。こうした状況が果てしなく続くと肉体のみならず精神的にもおかしくなってしまうだろう。
宮沢賢治の「雨にも負けず」の詩を思い出す。
、、、、、、 雪にも夏の暑さにも負けぬ 丈夫なからだをもち、一日に玄米四合と味噌と少しの野菜を食べ あらゆることを自分を勘定に入れずに、よく見聞きし分かりそして忘れず野原の松の林の陰の小さな萱ぶきの小屋にいて、東に病気の子供あれば行って看病してやり 西に疲れた母あれば行ってその稲の束を負い、、、、、、
日本列島はどこへ行っても山紫水明、それだけ豊かな自然に恵まれている反面、昔から地震や津波、台風、大雨、そしてがけ崩れは毎年どこでも発生し多くの被害が出る。こうした災害に打ち克つ工夫や力を持つことが出来ればいいのだが。一般人のボランティア活動に期待するのも一つの手段ではあるが、毎日の仕事を中断してボランティア活動は無理な面がある。こうしたとき頼りになるのは若くて元気で比較的に時間の余裕がある学生諸君であろう。ボランティア活動を行った場合、体育科目の単位認定をするとか、スポーツ部に対する活動費支援などはどうであろうか。官僚の天下り問題、篭池問題や家計学園、医学系大学への不正合格問題等々、文科省をめぐる不祥事が多発しているが、学生諸君のボランティア活動に対する支援制度を作ることができれば学業スポーツに加えて人道愛という面でも教育効果は大きいし国民から大喝采を受けられると思うのだが、、、