敦亀通信
お雛様
更新日:2018/03/07
37年ぶりの豪雪もありましたが、月が改まり弥生3月1日となりました。冬が厳しかった分、春は急速に訪れています。タートルクラブのお客様にも早い春を感じて頂きたいと思いお雛様を飾ることとしました。何十年か前、長女が生まれたときに家内の実家よりお雛様が届けられました。当時、まだ元気であった祖父母がかわいい初孫を祝ってくれました。我が家でお雛様を飾らなくなってどのくらい経ったのでしょうか、正確なところは私の記憶から消え去っています。納屋の中で一時の休職?をお願いしていたお雛様たちに再度活躍の場を差し上げた、といったらお雛様たちからしかられるかもしれません。3月1日、今日という日をはずすと、時期遅れになってしまます。お雛様たちには申し訳ないと思いつつ納屋に向かいました。みると納屋は屋根から下ろした2メートルあまりの雪ですっかり覆われていました。凍って硬くなった雪をスコップで掘り起こします。やっとの思いでお雛様のケースを取り出しました。縦、横1メートルほどもある重いケースを取り出し積み上げた雪の山以上の高さまで押し上げます。お雛様を一つのチームと考えるとそのチームにはお内裏様とお姫様、官女たち、それに飾り道具と七段の雛壇もあり大変な構成となっています。これまでお雛様を飾るのは全て家内にお任せであった私にとってはケースの持ち運びという力仕事だけでした。ようやく全部、出し終えたと思われる頃、家内がお雛様の段を止める金具が無いので探して欲しいといいます。あちこちと探しましたが矢張り金具は見つかりませんでした。ケースにA人形店と書いてあるのでA人形店に向かいました。数十年前とはいえA人形店は元気に営業中でした。店員さんに訳を話し金具を求めたのですが、残念ながらその手のものは製造されていないというのです。電気器具や自動車などの部品などは多少古いものは「もう部品がありません」といわれることが多いのです。お雛様などは数十年前、いやモノによっては100年以上前ということも珍しくないと思います。仕方が無いので雛壇だけ別途購入しました。これで役者は全部揃いました。後はタートルクラブに飾るのみですが、設置スペースを確保せねばなりません。書棚や備品をあちらこちらに移動し、なんとかお雛様を飾る場所を確保できました。この頃には疲れもピークに達していましたが店長さんが頑張ってくれて雛壇を組み立てることができました。後は家内がお雛様や道具などを飾りなんとか作業は終了です。赤い毛氈を敷き詰め立派なお雛様チームが数十年ぶりで陽の目を見ました。心なしかお内裏様からお姫様、官女などチームメンバーの表情がうれしそうでした。